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生前の備え

おひとりさまの終活完全ガイド|頼る先を作る4つの契約・費用・進める順番

公開日 2026年8月16日 ・ 更新日 2026年8月16日 ・ 10分で読めます

「倒れたとき、誰が気づいてくれるのか」「入院の保証人は」「死んだ後の部屋の片付けは」――おひとりさまの終活の不安は、財産の行き先より「頼る先がいない」ことに集中しています。

最初にお伝えしたいのは、頼る先は契約で作れる、ということです。家族が担ってきた役割は、①見守り契約+財産管理等委任、②任意後見契約、③遺言書、④死後事務委任契約の4つの契約に分解でき、それぞれ専門家や法人に委ねられます。しかも4つとも「元気なうち」にしか結べません。この記事では、4点セットの役割・費用・受任者の選び方・進める順番を解説します。

全体像:4つの契約が「時期の穴」を埋める

おひとりさま終活の4つの契約を時系列で示す図。見守り契約+財産管理委任、任意後見契約、遺言書、死後事務委任契約
図:おひとりさま終活 ― 4つの契約で「頼る先」を作る。すべて元気なうちにしか結べません。
  • ① 見守り契約+財産管理等委任:元気なうち〜体が不自由になった時期。定期連絡で異変に気づいてもらい、入院時の支払い等を代行してもらう。任意後見の「発動の見張り役」も兼ねます
  • ② 任意後見契約:判断能力低下後の財産管理と施設入所・医療契約(身上監護)。後見人を自分で選べる唯一の方法です
  • ③ 遺言書:財産の行き先の指定。相続人がいない場合、遺言がなければ財産は最終的に国庫へ。お世話になった人・団体への遺贈は遺言でしか実現しません。遺言執行者の指定を忘れずに
  • ④ 死後事務委任契約:葬儀・納骨・家財処分・各種解約。相続(財産)とは別枠の「事務」を託す契約です

誰に頼むか:受任者の選び方

  • 候補:甥姪などの親族/司法書士・行政書士・弁護士/士業法人・社会福祉協議会・NPO。4契約を同じ受任者にまとめると連携が滑らかで、実務の標準です
  • 選ぶ基準:①死後事務までの一貫対応の実績、②法人か(個人受任は受任者が先に亡くなるリスク)、③費用と預託金の透明性、④相性(長い付き合いになります)
身元保証サービス(入院・入所時の保証人代行)の注意

事業者の質の差が大きく、預託金の管理不全や事業者の破綻が実際に問題化してきた分野です。契約前に、預託金の分別管理・監督の仕組み・解約時の返金条件を必ず書面で確認してください。国のガイドラインも整備されつつあります。詳しくは身元保証サービスとはの記事をご覧ください。

費用の目安

項目目安
4契約の作成(専門家報酬+公正証書)合計20〜40万円程度(セット割の事務所も多い)
見守り契約の月額月数千円〜1万円程度(訪問頻度による)
任意後見発効後後見人報酬(契約で設定)+監督人報酬 月1〜3万円程度
死後事務の預託金50〜150万円程度(葬儀・納骨・片付けの実費相当を事前に預ける)
費用を抑えるコツ:契約書の下書きを無料ツールで自分で作り、専門家にはレビューと受任を依頼する進め方が有効です。

また4契約を同日に公正証書でまとめて作成すれば、段取りコストも一度で済みます。

進める順番:4ステップ

  1. エンディングノートで希望を棚卸し(医療・葬儀・持ち物・連絡してほしい人)。すべての契約の設計図になります
  2. 財産目録で資産を一覧化(預託金・遺贈の原資の計算根拠に。デジタル資産も忘れずに)
  3. 受任者を探して面談(複数比較を推奨)→4契約+遺言を同日に公正証書で
  4. 年1回の見直し:受任者との関係維持・ノートの更新・(ペットがいる方は)ペット信託の検討
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エンディングノート・財産目録・遺言書・任意後見契約書・死後事務委任契約書・見守り契約書――4点セットの下書きはすべて無料ツールで揃います(登録不要)。

よくある質問(FAQ)

兄弟や甥姪はいますが、迷惑をかけたくありません。

その場合も4点セットは有効です。専門家受任にしたうえで、遺言と死後事務の内容を親族に一言共有しておくと、「知らないうちに他人が全部やっていた」という親族側の不信も防げます。兄弟姉妹には遺留分がないため、遺言どおりの承継が実現します。

生活保護や低所得でも備えられますか?

市区町村や社会福祉協議会の低費用の見守り・死後事務支援事業が広がっています(葬祭扶助の制度も)。まず地域包括支援センターに相談してください。全額を民間サービスで揃える必要はありません。

何歳から始めるべきですか?

契約群の適齢期は60代ですが、遺言とエンディングノートに年齢は関係ありません。すべての契約は判断能力があるうちにしか結べない――これだけが動かせない期限です。

まとめ

  • 頼る先は契約で作れる。見守り+財産管理委任・任意後見・遺言・死後事務の4点セット
  • 受任者は一貫対応の法人・専門家にまとめるのが標準。身元保証は預託金の管理を必ず確認
  • 費用は作成20〜40万円+預託金。下書き自作と同日作成で圧縮できる
  • 順番はノート→目録→受任者探し→同日公正証書。期限は「元気なうち」だけ

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この記事の監修

ゾウゾクグループ

長年にわたり相続分野で積み重ねてきた経験を活かし、zouzoku(ゾウゾク)を運営しています。相続・家族信託・終活に関する書類作成ツールと解説記事を提供しています。

ご利用にあたって:本記事は一般的な情報提供です。身元保証・預託金の契約は内容を十分確認し、必要に応じ消費生活センター等にもご相談ください(本文中の情報は2026年8月時点にもとづきます)。