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相続発生後

非嫡出子(婚外子)の相続権|認知の有無・相続分は同じ・死後認知の期限

公開日 2026年9月11日 ・ 更新日 2026年9月11日 ・ 8分で読めます

父の戸籍に知らない子の「認知」があった。あるいは自分が婚姻外の子で父が亡くなった——非嫡出子の相続権は「認知されているか」で決まります

相続権と法定相続分、認知の方法と死後認知、認知した子が判明したときの対応、認知されていない子に財産を残す方法を整理します。相続人の範囲全体は「相続人は誰?範囲・順位・法定相続分」をどうぞ。

この記事の要点

①非嫡出子は母の相続では出生により当然に相続人。父の相続では「認知」で初めて相続人になる ②認知された非嫡出子の法定相続分は嫡出子と同じ(2013年改正)。遺留分も同じ ③認知の方法は任意認知・遺言認知・強制認知。父の死後は3年以内に「死後認知」の訴えができる ④認知された子を除外した協議は無効。戸籍で判明したら連絡して協議に加える。認知されていない子には遺言で認知か遺贈

非嫡出子の相続権——母は当然、父は「認知」が要件

関係親子になる要件相続権
母と非嫡出子出生の事実(分娩)で当然に親子母の相続人になる
父と非嫡出子(認知あり)父の認知(任意・遺言・裁判)父の相続人になる。相続分は嫡出子と同じ
父と非嫡出子(認知なし)法律上の親子ではない父の相続人ではない。遺贈を受けることは可能
非嫡出子の相続権(2026年8月時点)。

母との関係は出生で成立しますが、婚姻外の子は父が認知して初めて法律上の父子になります。血縁があっても認知がなければ相続人ではありません。認知は父と子の戸籍の両方に記載されます。

法定相続分は嫡出子と同じ——2013年改正

かつての「非嫡出子の相続分は嫡出子の2分の1」は、2013年の最高裁決定で憲法違反とされ削除されました。現在は認知された非嫡出子の法定相続分は嫡出子と完全に同じです。

  • ——父が亡くなり、妻・嫡出子1人・認知した非嫡出子1人が相続人なら、妻2分の1、嫡出子4分の1、非嫡出子4分の1
  • 遺留分——法定相続分が同じなので、遺留分(法定相続分の2分の1)も同じ
  • 2013年9月4日以前の相続——分割済みなら旧規定のまま、未分割なら新しい扱い

「婚外子だから半分」という主張はできません。感情的な対立が起きやすい場面ですが、法律上の立場は完全に対等——これが協議の前提です(「離婚した父・母が亡くなったら子は相続できる?」)。

認知の方法と、父の死後3年以内の死後認知

方法時期内容
任意認知父の生前父が認知届を出す。成人した子は本人の承諾が要る
遺言認知父の死後(遺言で)遺言に「○○を認知する」と書き、遺言執行者が届け出る
強制認知父の生前子が家庭裁判所に調停・訴えを起こす
死後認知父の死亡から3年以内検察官を相手に訴えを起こす。血縁の証明で認められれば死亡時にさかのぼって相続人に
認知の方法(2026年8月時点)。

死後認知が認められた場合、すでに分割が終わっていれば、やり直しではなく相続分に相当する金銭の支払いを他の相続人に請求する形になります。分割前なら協議に参加します。3年を過ぎると相続人にはなれません。

認知した子が判明したときの対応と、認知されていない子への備え

認知した子が戸籍で判明したとき——その子は相続人であり、除外した協議は無効です。戸籍の附票で住所を調べ、相続の発生を伝えて協議に加えてください(「相続で必要な戸籍の集め方」)。連絡がつかない・応じない場合は、不在者財産管理人や調停で進めます。

認知されていない子に財産を残すには——①遺言で認知する(遺言執行者の指定が必要)、②遺言で遺贈する(相続税は2割加算、遺留分を侵害しない範囲に)、③生前贈与・生命保険の受取人指定。他の相続人には「知らない子」の出現になるため、付言事項で経緯を書くことが争いを和らげます(「遺留分とは」)。

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よくある質問(FAQ)

父の戸籍に、知らない子の認知の記載がありました。連絡しなければなりませんか?

しなければなりません。認知された子は相続人であり、除いた協議は無効で、銀行や法務局でも手続きが進みません。附票で住所を調べ、手紙で相続の発生を伝えてください。応じない場合は調停や不在者財産管理人で進めます。感情的に難しければ弁護士に任せる方法もあります。

父は生前、私を認知していませんでした。父が亡くなった今、相続できますか?

父の死亡から3年以内なら死後認知の訴えを起こせます。父の兄弟姉妹や他の子との血縁鑑定などで証明し、認められれば死亡時にさかのぼって相続人となり、分割済みなら相続分相当額の支払いを請求できます。3年を過ぎると起こせません。早めに弁護士へ。

非嫡出子の相続分は、本当に嫡出子と同じですか?

同じです。2013年の最高裁判決と民法改正で2分の1の規定は廃止されました。2013年9月4日以前に開始し分割済みのものは旧規定のままですが、それ以降は同等です。「婚外子だから半分」は法律上通りません。

認知されている子に財産を渡したくありません。遺言で相続分をゼロにできますか?

書くことはできますが、認知された子には遺留分があり、請求されれば金銭で支払うことになります。遺留分を奪うには相続人の廃除(虐待や重大な侮辱が要件)しかなくハードルは高いです。遺留分相当額を確保したうえで残りを他の相続人に、が現実的な設計です。

まとめ

非嫡出子は母の相続では出生により当然に相続人、父の相続では「認知」が要件です。認知されていれば法定相続分も遺留分も嫡出子と完全に同じ(2013年改正)で、除外した遺産分割協議は無効。認知の方法は任意認知・遺言認知・強制認知で、父の死後は3年以内の死後認知のみ。戸籍で認知した子が判明したら連絡して協議に加え、認知されていない子に残したいなら遺言で認知か遺贈、または生前贈与・保険で備えてください。

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この記事の監修

ゾウゾクグループ

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