法要はいつまで?一周忌・三回忌からの続け方
四十九日と一周忌を終えると、ふと疑問がわきます。「この法要、いったいいつまで続くのだろう」。そして多くの人が最初につまずくのが数え方——三回忌は亡くなって3年目ではなく、満2年で行います。
この記事では、年忌法要の一覧と数え方、現代の家庭が実際にどこまで営んでいるか、無理なく続ける工夫、そして「区切りをつける」ことの意味までを整理します。四十九日までの実務は「四十九日法要の準備」をどうぞ。
①年忌法要は一周忌(満1年)→三回忌(満2年)→七回忌(満6年)→十三回忌…と続く。「〇回忌」は亡くなった年を1と数えるため、三回忌以降は「回忌の数−1年」で行うのが数え方の鉄則 ②現代の相場観は、一周忌・三回忌までは親族を招いて営み、七回忌以降は家族のみ・省略も一般的。正解はなく、家族と寺の相談で決めてよい ③命日が近い故人が複数いる場合、同じ年の法要をまとめて営む「併修」ができる(一周忌は単独が望ましいとされる) ④三十三回忌(または五十回忌)を「弔い上げ」として年忌を締めくくるのが伝統的な区切り。やめることは供養をやめることではない
年忌法要の一覧——数え方の落とし穴
| 法要 | いつ行うか | めやすの規模 |
|---|---|---|
| 一周忌 | 満1年(翌年の祥月命日) | 親族を招いて営むことが多い |
| 三回忌 | 満2年(3年目ではない) | 親族を招く最後の節目になりがち |
| 七回忌 | 満6年 | 家族のみ・省略も増える |
| 十三・十七・二十三・二十七回忌 | 満12・16・22・26年 | 家族のみ、または省略 |
| 三十三回忌(五十回忌) | 満32年(満49年) | 弔い上げとして締めくくる |
数え方の鉄則はひとつ。「〇回忌」は亡くなった年を1回目と数えるため、三回忌以降は「回忌の数から1を引いた年」に行います。三回忌の案内を「3年目」に出してしまう間違いが後を絶たないので、命日と西暦の対応表を作って親族と共有しておくと安全です。
実際はどこまでやる?——現代の相場観
「いつまでやるべきか」に宗教上の一律の義務はありません。現代の実際の姿はこうです。
- 一周忌・三回忌まで——親族を招き、読経・焼香・会食まで営む家庭が多数派。三回忌が「親族を呼ぶ最後の節目」になる家庭が増えています
- 七回忌以降——家族だけで寺にお参りする、読経だけお願いする、営まない——いずれも珍しくありません
- 決め方——①家族の意向 ②菩提寺との関係(寺院墓地なら住職と相談) ③親族の高齢化と集まりやすさ。この3つで、わが家の形を決めれば良いのです
費用の考え方は四十九日と同様で、お布施のめやすは1回3〜5万円程度+会食・引き出物(招く場合)。金額の聞き方・渡し方は「戒名料とお布施の相場」を参考にしてください。
規模の縮め方と、併修(まとめて営む)の作法
続けたい気持ちと、負担の現実。両立させる工夫が3つあります。
- 規模を段階的に縮める——「三回忌までは親族、以降は家族のみ」と先に宣言しておくと、親族も予定が立ち、角も立ちません。案内状に「以後の年忌は家族にて営みます」と一文添えるのが定番です
- 併修でまとめる——同じ年に別の故人の年忌が重なる場合、ひとつの法要としてまとめて営む「併修」ができます。命日の早いほうに合わせるのが一般的な作法。ただし一周忌は個別に営むのが望ましいとされます
- 形を変える——会食を省く、寺での読経のみにする、命日の墓参りと自宅のお線香に代える。法要の省略は、供養の放棄ではありません——形を変えて続いていくものです
弔い上げ——区切りをつけるという供養
年忌法要には、伝統的な「終わり」が用意されています。三十三回忌(宗派・地域により五十回忌)を「弔い上げ」とし、以後の年忌を営まない区切りとする考え方です。故人が先祖の仲間入りをする節目とされ、この機に位牌を整理(お焚き上げ)し、先祖代々の祀りに合流させます。
承継者がいない・子に負担を残したくない事情から、弔い上げを早める相談も現代では珍しくなくなりました。お墓や仏壇の今後とあわせて、菩提寺に率直に相談してください(「墓じまいのやり方」「お墓の相続」)。そして、法要をどこまで営んでほしいかは、本人が残せる希望でもあります。「三回忌まででいい」「命日に手を合わせてくれれば十分」——その一筆が、子や孫を義務感から解放し、心からの供養に変えるのです。
法要はどこまで?——あなたの希望が、家族の答えになります——年忌の区切り・お墓と仏壇の今後・頼みたい相手を、死後事務委任契約書の下書きとして無料で残せます。
死後事務委任契約書をつくるよくある質問(FAQ)
三回忌の日程を間違えて「3年目」で案内してしまいそうでした。確実な数え方は?
「回忌の数−1」を命日の年に足す、と覚えてください。亡くなった年を1回目と数えるため、三回忌は満2年、七回忌は満6年、十三回忌は満12年です(一周忌だけは名前どおり満1年)。実務では、命日と各年忌の西暦を一覧にして親族と共有し、菩提寺にも「来年が三回忌で合っていますか」と確認するのが確実です。葬儀社や仏壇店がくれる年忌早見表、ネットの計算表も活用できます。
七回忌を省略したいのですが、罰当たりでしょうか?
罰当たりではありません。年忌法要の続け方に一律の義務はなく、七回忌以降は家族のみ・省略という家庭は現代では珍しくありません。大切なのは、黙ってやめるのではなく形を選ぶこと——寺での読経だけ、命日の墓参り、自宅で手を合わせる、どれも供養の続きです。菩提寺との関係がある場合は「以後は家族で営みたい」と一言相談しておくと、後々のお付き合い(お墓・お盆)も円滑です。ご自身を責める必要はまったくありません。
祖母の七回忌と父の三回忌が同じ年です。まとめてもいいですか?
まとめられます。それが「併修(へいしゅう)」で、同じ年に重なる年忌をひとつの法要として営む、認められた作法です。日程は命日の早いほうに合わせるのが一般的で、案内状には両名の法要である旨を明記します。お布施は2名分として考えるのが丁寧です(金額は寺に相談を)。注意点はひとつ、一周忌はその方だけの大切な節目なので単独で営むのが望ましいとされること。三回忌以降の重なりから併修を使うのが無難です。
弔い上げをしたら、位牌やお墓はどうなりますか?
弔い上げは年忌法要の締めくくりであって、お墓や供養が消えるわけではありません。一般的には、個人の位牌は菩提寺でお焚き上げなどの整理をし、先祖代々の位牌や過去帳での祀りに合流させます。お墓は従来どおりお参りを続ける家庭が多い一方、承継者がいない場合はこの節目に墓じまいや永代供養への切り替えを検討する家庭もあります。位牌・お墓・仏壇の今後を一度に考える機会になるため、家族と菩提寺で方針を話し合ってから進めてください。
まとめ
年忌法要は一周忌(満1年)→三回忌(満2年)→七回忌(満6年)…と続き、三十三回忌の弔い上げで区切るのが伝統の型です。「回忌の数−1年」の数え方だけは間違えないこと。現代の相場観は三回忌まで親族・以降は家族のみで、併修や形を変える工夫も認められた作法です。法要を縮めることは供養をやめることではありません。どこまで営んでほしいか——その希望を一筆残すことが、子や孫への最後の思いやりになります。
年忌の区切りの希望、家族に残しませんか
法要はどこまで・お墓と仏壇はどうする・誰に頼みたい。死後事務委任契約書の下書きに残しておけば、家族は義務感でなく気持ちで供養できます。登録不要・ブラウザだけで完結します。
あわせて読みたい
この記事の監修
ゾウゾクグループ
長年にわたり相続分野で積み重ねてきた経験を活かし、zouzoku(ゾウゾク)を運営しています。相続・家族信託・終活に関する書類作成ツールと解説記事を提供しています。