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介護休業給付金はいくら?67%・93日3分割の使い方と申請

公開日 2026年9月11日 ・ 更新日 2026年9月11日 ・ 9分で読めます

介護のために仕事を休むとき、会社からの給与は出ないのが普通です。その収入を補うのが雇用保険の介護休業給付金——休業前賃金の67%が通算93日分まで支給されます。

要件、金額の計算と上限、93日を3回に分ける考え方、申請の流れ、見落としやすい点を整理します。介護離職を避けるための制度全体は「介護離職する前に」をどうぞ。

この記事の要点

①雇用保険の被保険者が、要介護状態(2週間以上常時介護が必要)の家族の介護休業を取ったとき、雇用保険から支給される。対象家族は配偶者・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫 ②支給額は「休業開始時賃金日額×日数×67%」。上限があり、月給30万円なら1か月約20万円がめやす。会社から賃金が出ると減額 ③対象家族一人につき通算93日、3回まで分割可。要件は休業前2年間に被保険者期間12か月以上 ④申請は会社経由でハローワークへ、休業終了後2か月以内。給付金は非課税だが社会保険料は免除されない

もらえる人・対象家族・要件

雇用保険に加入している人が家族の介護休業を取得したときに支給されます。パート・契約社員も被保険者であれば対象、自営業や未加入の人は対象外です。

項目要件
対象家族配偶者(事実婚含む)・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫
家族の状態2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態。要介護認定は必須ではなく、要介護2以上、または歩行・排せつ・食事などに介助が要る状態なら該当
被保険者期間休業開始前2年間に、賃金支払基礎日数11日以上の月が12か月以上
有期雇用の場合休業開始から93日経過後6か月以内に契約が満了しないことが明らかであること
休業の要件会社に申し出て取得した介護休業。休業中の就労は月10日以下
介護休業給付金の主な要件(2026年8月時点。要件は法改正で変わることがある)。

介護休業は法律で保障された権利で、要件を満たせば会社は拒めません。給付金はその休業に対して雇用保険から出るお金です。

いくらもらえるか——67%の計算と上限・減額

支給額は、休業開始時賃金日額×支給日数×67%で計算します。休業開始時賃金日額は、休業前6か月の賃金(賞与を除く)を180で割った額です。

例:月給30万円なら賃金日額は約1万円。30日の休業で1万円×30日×67%=約20万1,000円。給付金は非課税なので、手取りの感覚では休業前の7〜8割に近づきます。

  • 上限——賃金日額には上限があり(年度ごとに改定)、高収入の人は67%より低い割合になる
  • 会社から賃金が出た場合——賃金+給付金が休業前賃金の80%を超えないよう減額される。80%以上なら給付金は出ない
  • 就労した日——月10日を超えると、その月は支給されない

「67%」は収入の3分の1が減る計算です。減る分をどう補うかを休業前に見積もっておいてください(「介護のお金の家族会議」)。

93日を3回に分ける——休業の使い方

介護休業は対象家族一人につき通算93日、3回まで分割して取得でき、給付金も休業のたびに申請します。「3回」は介護の節目に合わせて使うのが定石です。

  1. 1回目:介護の始まり——退院直後や要介護認定の申請時期。ケアマネジャーとの契約、ケアプラン、住宅改修、サービス選定を集中して行う(「要介護認定の申請から結果まで」)
  2. 2回目:状態が変わったとき——在宅の限界が見え、施設探しや入所の手続きが必要になった時期
  3. 3回目:看取りの時期——最期の時間を一緒に過ごすため

93日は「自分で介護する期間」ではなく「介護の体制を作る期間」。93日間自分で介護すれば、94日目に体制がないまま休業が終わり、離職に追い込まれます。休業中にケアマネジャー・サービス・施設・家族の分担を整え、休業後に両立できる形にする——そのための3回です。介護休暇(年5日)は別の制度で給付金はありませんが、通院の付き添いなどに使えます。

申請の流れと、見落としやすい注意点

  1. 会社に介護休業を申し出る——原則2週間前までに書面で
  2. 休業を取得する——会社が申請書と賃金台帳などを準備する
  3. 会社経由でハローワークに申請する——休業終了日の翌日から2か月を経過する日の属する月の末日までが期限。本人の直接申請も可
  4. 支給決定・振込——申請から1〜2か月程度

見落としやすい点が3つ。①社会保険料は免除されない——育児休業と違い、休業中も本人負担分を会社に払う必要があり、会社が立て替えて復帰後に精算する形が一般的。②給付金は非課税。③住民税は前年の所得で決まるため、休業中も納付が続き、手取りの減少は67%以上に感じることがある。要件・支給率・上限額は法改正で変わるため、申請前に人事部かハローワークで最新の内容を確認してください。

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よくある質問(FAQ)

要介護認定がまだ出ていません。介護休業給付金はもらえますか?

もらえる可能性があります。要件は「2週間以上常時介護を必要とする状態」で、要介護認定は必須ではありません。歩行・排せつ・食事などに介助が必要な状態や認知症の症状を、診断書や状況の説明で示せれば該当します。認定の申請中に休業を取る人は多く、結果を待つ必要はありません。人事部やハローワークに家族の状態を伝えて確認してください。

父と母の両方を介護しています。93日は合計ですか?

対象家族一人につき93日なので、父で93日、母で93日、合計186日まで取得でき、給付金もそれぞれ支給されます。ただし収入減が長引くため、両親を同時に介護する場合は、サービスや施設、きょうだいの分担を早めに設計することが、休業を使い切らないための備えになります。

休業中に会社から少し給料が出ます。給付金はどうなりますか?

会社からの賃金と給付金の合計が休業前賃金の80%を超えないように給付金が減額されます。休業前賃金の20%が会社から出ていれば、給付金は60%分に。80%以上出ていれば給付金はゼロです。会社独自の手当がある場合は、合計でいくらになるかを人事部に確認してください。

介護休業を取ると、ボーナスや退職金に影響しますか?

介護休業を理由とする不利益な扱いは禁止されています。ただし賞与の算定期間中の休業日数に応じた減額は、就業規則に定めがあれば認められるのが一般的で、退職金の勤続年数の扱いも規定次第です。降格・解雇・契約打ち切りは違法です。就業規則を確認し、不利益な扱いを受けたら労働局の相談窓口に相談してください。

まとめ

介護休業給付金は雇用保険から、休業前賃金の67%を対象家族一人につき通算93日まで支給する制度で、3回まで分割できます。要件は2週間以上の常時介護が必要な家族と、休業前2年間に12か月の被保険者期間。会社から賃金が出れば減額、上限額あり、社会保険料は免除されない一方で給付金は非課税。申請は会社経由でハローワークへ。93日は「自分で介護する期間」ではなく「介護の体制を作る期間」——1回目で体制づくり、2回目で施設検討、3回目で看取り。休業後に両立できる形を作ることが、この制度の使い方です。

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この記事の監修

ゾウゾクグループ

長年にわたり相続分野で積み重ねてきた経験を活かし、zouzoku(ゾウゾク)を運営しています。相続・家族信託・終活に関する書類作成ツールと解説記事を提供しています。

ご利用にあたって:本記事は一般的な情報提供であり、法律・税務・宗教慣習の個別助言を行うものではありません。費用や給付・取り扱いは地域・保険者・事業者により異なり、変更されることがあります。実行にあたっては各窓口や専門家にご確認ください。(本文中の情報は2026年8月時点にもとづきます)