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要介護認定の申請から結果まで|認定調査の受け方と区分の目安
デイサービスも、ヘルパーも、福祉用具のレンタルも、施設入所も——介護保険のサービスを使うには、まず要介護認定が要ります。ここが介護のすべての入口です。
手続き自体は難しくありません。市区町村へ申請し、調査と主治医意見書をもとに審査され、原則30日以内に結果が届く。ただし認定調査の日に実態が正しく伝わるかどうかで、受けられるサービスの量が変わります。この記事では流れと、調査当日の備え方を整理します。
①入口は市区町村の窓口。家族が代理で申請でき、地域包括支援センター等に代行を頼むこともできる ②区分は要支援1・2と要介護1〜5の7段階。区分によって使えるサービスの量と上限が変わる ③最大の分かれ目は認定調査。家族が同席し、普段の様子を書いたメモを渡す。結果に納得できなければ区分変更申請という道がある
申請から結果までの流れ
- 申請——市区町村の介護保険の担当課へ。本人・家族のほか、地域包括支援センター等による代行も可能。介護保険の被保険者証と、主治医の情報を用意します
- 認定調査——調査員が自宅や施設を訪問し、心身の状況を聞き取ります。所要時間はおおむね1時間程度
- 主治医意見書——市区町村が主治医へ作成を依頼します。かかりつけ医がいると話が早く進みます
- 審査・判定——調査結果と意見書をもとに、コンピュータによる一次判定を経て、介護認定審査会が二次判定を行います
- 結果の通知——原則として申請から30日以内に通知されます(調査や意見書の状況により延びることがあります)
認定には有効期間があり、期間満了前に更新の手続きが必要です。状態が変われば期間の途中でも区分変更申請ができます。
かかりつけ医がいない場合は、先に受診して関係を作っておくこと。主治医意見書の質が判定に影響します。物忘れが気になっているなら、この機会に相談を(「親の物忘れが増えたら」/受診を嫌がる場合は「病院に連れて行く7つの工夫」)。
区分は7段階——何が変わるのか
| 区分 | 状態のめやす | 主に関係すること |
|---|---|---|
| 要支援1・2 | 日常生活はおおむね自立。一部に支援が必要 | 介護予防のサービスが中心。担当は地域包括支援センター |
| 要介護1・2 | 立ち上がりや歩行、身の回りの一部に介助が必要 | 訪問介護・デイサービス等。ケアマネジャーがケアプランを作成 |
| 要介護3 | ほぼ全面的に介助が必要 | 特別養護老人ホームの入所対象は原則ここから(要介護1・2は特例入所あり)(施設の種類と費用) |
| 要介護4・5 | 日常生活全般に常時の介護が必要 | 利用できるサービスの上限額が最も大きい区分 |
認定調査でつまずかないための3点
もっとも多い失敗が、本人が調査員の前で気を張り、できないことまで「できる」と答えてしまうことです。実態より軽い区分になれば、必要なサービスが使えません。
- 家族が必ず同席する——一人で受けさせないでください。同席者は補足のために存在します
- メモを用意して調査員に渡す——いつ・何が・どのくらいの頻度で起きたか。夜間の様子、失敗の回数、火の元や薬の管理、金銭管理の状況は調査の場では見えない情報です
- 本人の前で否定しない——「できてないでしょ」は本人の尊厳を傷つけます。調査員に別室で伝える、メモに書いて渡すなどの配慮を
結果が出たら/納得できないとき
認定が出たら、ケアマネジャーを決めてケアプランを作るのが次のステップです(要支援なら地域包括支援センターが担当)。ここから、費用の話が現実になります——誰のお金で払うのか、兄弟でどう分担するのか。認定が出た直後は家族会議の絶好のタイミングです(「介護のお金の家族会議」「介護費用は誰が払う?」)。
結果に納得できない場合は、不服申立て(都道府県の介護保険審査会への審査請求)か区分変更申請。実務では後者が使われることが多く、状態が実際に変化しているなら早めに動きます。
そしてもう一つ、この段階で必ず考えてほしいことがあります。介護保険が支えるのはサービスであって、親のお金を動かす権限までは与えてくれません。認定が出るころには判断能力の低下が始まっていることも多く、預金や実家が凍結されれば費用計画ごと崩れます(できなくなること一覧)。介護の入口に立った今が、お金の備えを決める最後の機会かもしれません。
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家族会議シートをつくるよくある質問(FAQ)
申請は誰がしますか?本人が動けない場合はどうすればいいですか?
申請は本人のほか、家族が代わりに行うことができます。家族も難しい場合は、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所、入所している施設などに申請の代行を依頼できる仕組みがあります。窓口は市区町村の介護保険の担当課です。申請時には介護保険の被保険者証が必要で、主治医の氏名や医療機関名を尋ねられます。かかりつけ医がいない場合は、申請前に一度受診して関係を作っておくと、その後の主治医意見書の作成がスムーズです。
認定調査の日、親が普段よりしっかりしてしまいそうで不安です。
これは非常に多い悩みで、実務では「よそ行きの姿」と呼ばれる現象です。他人の前だと本人が気を張り、できないことまでできると答えてしまいます。対策は3つ。①家族が必ず同席する②普段の様子を書いたメモを用意し、調査員に渡す③本人の前で否定せず、後から補足する。メモには、いつ・何が・どのくらいの頻度で起きたかを具体的に書きます。夜間の状況や失敗の頻度は調査の場では見えないため、家族の情報が不可欠です。
結果が出るまで、サービスは一切使えませんか?
申請日にさかのぼって介護保険の給付を受けられる扱いがあるため、結果を待たずに利用を始められる場合があります。ただし、想定より軽い区分で認定されると自己負担が生じることがあるため、先行して使う場合はケアマネジャーとよく相談してください。急ぎの事情があるときは、申請の際にその旨を窓口へ伝えます。また、介護保険以外にも自治体の高齢者向けサービスや配食・見守りなど、認定を待たずに使える支援があるので、地域包括支援センターで確認してください。
思っていたより軽い区分でした。やり直せますか?
2つの道があります。ひとつは不服申立てで、認定結果に納得できない場合に都道府県の介護保険審査会へ審査請求をする方法。ただし結論までに時間がかかります。もうひとつが区分変更申請で、心身の状態が変わったときに改めて認定を受け直す手続きです。実務では後者が使われることが多く、実際に状態が悪化している場合は早めに申請します。いずれもまずはケアマネジャーか市区町村の窓口に相談し、どちらが適するか判断してもらうのが確実です。
まとめ
要介護認定は介護保険サービスの入口です。市区町村へ申請→認定調査と主治医意見書→審査→原則30日以内に結果という流れで、家族が代理で申請できます。区分は要支援1・2と要介護1〜5の7段階で、使えるサービスの上限が変わり、特養は原則要介護3から。最大の分かれ目は認定調査で、家族の同席と、普段の様子を書いたメモが実態を伝える鍵になります。結果に納得できなければ区分変更申請という道も。そして認定が出た日は、お金の備えを話し合う最適のタイミングです。
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この記事の監修
ゾウゾクグループ
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